So-net無料ブログ作成
検索選択
- | 次の10件

いま、会いにゆきます(ドラマ) [音楽]

梅雨に入ってからドラマ版「いま、会いにゆきます」のサントラからピックアップしたプレイリストをハード・ローテーションで聴いていますが、「いま、会いにゆきます」、「ひまわり」、「River of Dreams」が特にお気に入り。
一度気に入ってしまえば曲単体で素敵だと思うようになるものだけど、なにしろ静かな曲調だし、キャッチーなフレーズを使っているわけではないので主人公3人とドラマ自体の魅力も大きかった。

音楽を聴いて思い浮かぶのが成宮くん・ミムラでよかった。


いま、会いにゆきます オリジナル・サウンドトラック

いま、会いにゆきます オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: TVサントラ, 妹尾武
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2005/09/07
  • メディア: CD


下妻物語 [映画]

5月にTBSで放送していた映画「下妻物語」を途中から見たけど、これが面白かった。
評判が良いのは知っていたものの、「ヤンキーにもロリータにも興味がないし」と見ていなかったのだけど、評判にたがわぬ面白さでした。
全編ギャグタッチだけど、しんみりと心に残るものもちゃんとある映画。
今度DVDで最初からちゃんと見てみよう、うん。

柄は悪いけど純真ないちご役の土屋アンナNHKの「イタリア語会話」に出ていたのは時々見て知っていたけど、ファッション誌の類を読まないのでモデルとは知らず、佐藤康恵、辻香織、山口もえ、吉岡美穂・・・というラインナップからすると異色な子だなと思っていて、ヤンキーの役を演じると聞いた時は大いに納得したものでした。
その後、化粧品ポスターを見て、「イタリア語会話」出演時のがさつな印象との違いに驚いたもんでした。「さすがプロ」だなと。

そして桃子役の深田恭子。この映画ですっかり見直してしまった。
CSで「阿修羅のごとく」を見た時も実力派の人たちに混じっても見劣りしない演技をしていたけど、いかんせん自己管理が出来ていないのがプロとしては失格だと思ったもので(やっぱりプロの俳優は体重管理も仕事のうちでしょう)好きじゃなかったのです。
「下妻物語」でも腕は太いし、自己管理がイマイチなのは同じなんだけど、それを吹き飛ばしてしまうくらい桃子のキャラクターは可愛くて面白い。
深田恭子は感情表現の振幅が大きいというか、表情の引き出しが多い人なんだなと思った。
「できれば、ロココ時代おフランスに生まれたかった・・・」というモノローグとその後の啖呵をきる場面の迫力のコントラストが最高。あの啖呵と表情、土屋アンナよりも迫力があったし。
それと、ばったり倒れる場面がいかにもお人形みたいで、そこも良い。

何年か前にヒラリー・スワンク主演の「マリー・アントワネットの首飾り」という映画を見にいった時に映画館で桃子みたいなヒラヒラの服を着ている女の子を見かけて驚いたものだけど、あれはもしかしたら桃子と同じブランドの服だったのかもしれない、と「下妻物語」を見て思ったりした。
私のロココの解釈とはかなり違うし、ミレーネ・カノネロ(「マリー・アントワネットの首飾り」の衣装デザイン)の解釈ともずいぶん違っていたようだけど。

-------
この後、パリを旅行した際、パリとルーアンの街角で「下妻物語」のポスターを見ました。

「下妻物語」は面白い映画だけど、ロココの本場おフランスの人たちにどんなふうに受け取られたのかちょっと興味があります。

下妻物語 スタンダード・エディション

下妻物語 スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/11/26
  • メディア: DVD

マリー・アントワネットの首飾り

マリー・アントワネットの首飾り

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2004/01/21
  • メディア: DVD


あらしのよるに [映画]

(劇場公開時の感想はこちら)

待望のDVDが発売されました。
これまで、劇場で観るアニメというとジブリオンリーだったけれど、自分でも意外なくらい「あらしのよるに」を引きずっています。公式ガイドブックを買ったり(笑)。
それには、やはり、絵の美しさ、キャラクターの可愛らしさによるところが大きかった。
もともとは動物を擬人化したキャラクターって、そんなに可愛いと感じないほうなのだけど、ガブとメイは可愛いくて、日本のアニメーションのレベルの高さを再認識したし。
技術的なレベルもさることながら、色彩の繊細さに見られる美意識の高さには「日本も捨てたもんじゃない」と思った、心から。ほんと、ジブリだけじゃないんだ、と。
で、今回は、珍しく物語にも思い入れてしまっています。

映画は、物語よりも、まず映像と音ありきで観ることが多くて--といっても、物語がどうでも良いわけではなくて、「好きなパターンの話」というのが自分の中で出来てしまっているので、基本的に自分の趣味に沿ったストーリーかどうかを(ある程度)事前にチェックしたうえで観にいきます。
それでも、あまりに展開に無理がある場合は「そりゃないよ」と思うけど、大体は「うん、そういうこともあるかもしらんね」が映画を見るに臨んでの基本姿勢。
で、そうすると、映像や音楽に重点を置いて見ることが多くなるのだけれど、この映画に関しては、久しぶりに、物語についても見た後でいろいろ思うところがありました。

主人公の二匹のうち、メイには、おばあちゃんもいるし、心配してくれる仲間もいるから、決して孤独ではなく、一方のガブは肉親を失っていて、ボスのギロは親友の息子を気にかけてはいるようだけど、それほど親身には見えないし、他のオオカミたちからもあんまり大事にされていない。
出会いの場面、再会してからと、メイのほうがガブと友だちになることに対して積極的にみえるし、ガブのほうがやや受身な印象。
特に孤独な環境にいたわけではないメイが、同じ種族の友だちもいるのに、敢えてオオカミのガブとの友情を選んで、貫こうとするわけだけれど、愛情にも友情にも飢えていない、むしろ恵まれているメイだからこそ、他人(?)の真摯さに対しての判断基準に確固たるものを持っていて、妥協しなかったのかな、と思ったりした。
ガブのほうには「食う側」の葛藤があったけれど、メイに無邪気な信頼を寄せられるうちに、自分の好きな満月を見せたいと思うまでになり、離れがたくなった、と。

メイの性別が曖昧になっていたりと恋愛を思わせる部分もあるけれど、ここは素直に「友情の物語」と解釈したい。
二匹がお互いに「似ている」と感じ、同じ感動を共有したい、裏切りたくない、一緒にいたいと感じた気持ちは友情にも恋愛にも共通する感情だと思うけれど、ガブとメイの関係を「恋愛」と定義してしまうと、ありきたりな話になってしまいかねないとも思うのですよね。恋愛衝動にかられて家族や仲間を捨てるって、ザラとまでは言わないけれど、そんなに珍しいことではないし。
まあ、別に恋愛でもいいし、大きな意味においては愛といえるのだけど、ここまでしてしまう友情があってもいいんじゃないかなと思う。

「なんか、私たちって、ほんとによく似ていると思いません?」というメイの言葉、これがけっこう重い。
大人になると(さらにいうと年を経ると)、似たもの同士とか気が合う仲間を見つけることが難しいということがわかってくるから、暗闇の中で、声だけを頼りに共通点を見い出した二匹が、種族よりも友情を選んだ気持ちには説得力があると思うし、さらに相手の誠実さを知れば、命を懸ける動機になり得る、と思うのです。
「明日に向かって撃て」を見たことのある人なら同性の友情を、よりすんなり受け入れられるかもしれない。

あらしのよるに スペシャル・エディション

あらしのよるに スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/06/23
  • メディア: DVD


明日に向かって撃て!〈特別編〉

明日に向かって撃て!〈特別編〉

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/12/09
  • メディア: DVD


さよなら棒ふり旅がらす [クラシック]

指揮者・岩城宏之氏死去
CDを買ったりコンサートに行ったりということはなかったけれど、ユーモアあふれる音楽家の評伝やエッセイが大好きだった。
週刊誌の連載で知ったため「週刊誌にエッセイを連載するくらいの知名度はある面白い文章を書く指揮者の人」という認識だったのだけど、実は小澤征爾と並び称せられた存在ということをクラシック好きの友人に教わりました。
著書からは、指揮者としても人間としても視点がしっかりしていること、ユーモアのセンスとインテリジェンスが感じられた。音楽家の面白エピソードを数々紹介しているけど、面白おかしく描くだけでなく、必ずその人の真髄の部分に触れるなど敬意を忘れない描き方をしているところが好きだった。
なかでも「棒ふりのカフェテラス」という本に収録されている(はず)カラヤンのエピソードは、毀誉褒貶の毀と貶の部分も描きながらも、指揮者カラヤンにとっての核であっただろう「生涯トスカニーニを目標にしていたこと」を記していて、「岩城宏之のフィルターは信用できる」と思ったものだった。
他に「個人教師は天才型より努力型の先生を選べ(岩城音楽教室)」なども心から同意。

「のだめカンタービレ」を好きな人は、岩城宏之の本もきっと好きになると思う。合掌

棒ふりのカフェテラス

棒ふりのカフェテラス


岩城音楽教室―美を味わえる子どもに育てる

岩城音楽教室―美を味わえる子どもに育てる

  • 作者: 岩城 宏之
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 文庫


棒ふり旅がらす

棒ふり旅がらす

  • 作者: 岩城 宏之
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1986/10
  • メディア: 文庫


棒ふり旅がらす (続)

棒ふり旅がらす (続)

  • 作者: 岩城 宏之
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1985/02
  • メディア: 単行本


のだめカンタービレ #15 (15)

のだめカンタービレ #15 (15)

  • 作者: 二ノ宮 知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/06/13
  • メディア: コミック


キキのお父さん~魔女の宅急便 [映画]

「風神の門」つながりで三浦浩一の出演作品をチェックしているのだけど、スカパーの時代劇チャンネルで放映中もしくは近日放映のものが多くてうれしい。
池波正太郎作品へのレギュラー出演が多いけど、そういえば池波正太郎原作の「真田太平記」(これも名作)ではむちゃむちゃ爽やかな滝川三九郎を演じていたんだった。
三浦浩一の出演作の中で思いがけなかったのが「魔女の宅急便」。
これ、テレビで何度も見ているけどキキが海辺の町に暮らし始める前って見たことがなかったんですね。
なのでお父さんが出てくることも知らず「オソノさんのご主人の間違いじゃ?」なんて思ったくらい。
でDVDを見てみたのだけど、初めて見たよキキのお父さん。優しそうな声、穏やかな口調にびっくり。
「わたしの小さな魔女を見せておくれ」なんて実にファザコン心をくすぐる台詞ではないですか。
「風神の門」で「チクショーッ! 引きずり戻してやるっ」と荒々しく叫んでいた人と同一人物とは思えない。
トトロ」の糸井重里、このオキノの三浦浩一と宮崎駿のイメージする「優しい父親」の声っていうのがこういう感じなのかなーなんて思ったりした。

それにしても成宮君の「オレンジデイズ」→「あらしのよるに」のキャスティングにもいえることだけど、アニメーションの監督の「声」のイメージに対する感覚の鋭さには脱帽してしまう。
三浦浩一が演じているほかの役柄からオキノの声をイメージするのは難しい。
でも、一度見てしまうと「これしかない」と思うところが不思議です。

魔女の宅急便

魔女の宅急便

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2001/06/08
  • メディア: DVD


風神の門 [風神の門]

このほど「風神の門」のDVD-BOX第壱集を購入。
1980年にNHKで放送された司馬遼太郎原作のドラマです。
全23話と長さも膨大だし、記憶を美化してしまうこともあるから、今見て画質が劣化していたり貧弱だったらどうしようとためらっていたのだけど、思い切って買って良かった。
一話ずつ見ているところだけれど、画質もきれいだし、面白さは全然色あせておらず大満足。
司馬遼太郎原作のドラマ化については基本的には原作尊重してほしいほうだけど、「風神の門」に限っては大幅に設定を変えているにもかかわらずドラマのほうが好き。
ドラマ→原作の順に見たせいもあるけれど、とにかくキャラクターが活き活きとして魅力にあふれている。
ひたすら屈託がなくて爽やかで、でも決してお人好しではない霧隠れ才蔵(三浦浩一)、暗い生い立ちを背負った獅子王院(磯部勉)、凛とした隠岐殿(多岐川裕美)、天然キャラの元祖みたいな無邪気な大納言の姫青子(樋口可南子)、猿飛佐助(渡辺篤史)も忘れちゃいけない。
徳川の間者で才蔵に恋をするお国(小野みゆき)は少々台詞の拙さは否めなかったけど、憂いのある表情、くの一らしい身のこなしは良かったし、一生懸命さが伝わってきて好感が持てた。
一生懸命ならなんでも許せるわけではないけど、この時の小野みゆきの懸命さは許そうと思わせるに足るものだったので。

本放送の時からずっと青子がお気に入りのキャラクターなのだけど、天然のキャラクターって、往々にしてネジが一本抜けている部分のみを強調されてしまうことが多い。でも、この青子の無邪気さには「深窓の姫」の気品もしっかり感じられたのが良かったです。
で、主人公の霧隠れ才蔵も含めて他の登場人物はかなり原作とは変わっているのだけど、青子の設定はほぼ原作どおりなのも良かったところ。、
脚本は金子成人で、去年の大河ドラマ「義経」を書いた人。
「義経」には不満たらたらで途中で見るのをやめてしまったけれど、同じ脚本家でこうも違うのがなんだか不思議なくらいです。作品が違うっていえばそれまでだけど。

才蔵役の三浦浩一も獅子王院役の磯部勉も、放送がスタートした時点ではテレビではなじみのない人たちで、それをいきなり主役に据えるなんて今考えても相当斬新な配役だった。
NHKは今も昔も思い切ったキャスティングをすることがあるけれど、「風神の門」は、その思い切ったキャスティングが大成功した例で、成功させるためのポイントをしっかりおさえていたんだなと思う。
主人公の演技や役作りが新鮮だっただけでなく、それを生かすために配慮をしていた。他のキャラクターとのバランスとかいろいろ。
「斬新な配役」が失敗する時って、そういう配慮を怠るからなんじゃないかと思う。

去年スカパーで放送したらしいけど、どうせなら地上波でやってほしい。
DVD-BOXの第弐集も買うつもりだけど、できるだけ多くの人に見てほしいドラマだから。

以下で「風神の門」について語りまくってます。
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/04/post_5713.html
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/04/post_cfbe.html
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/04/post_d0d9.html
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/05/post_b91b.html
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/05/post_2205.html
http://planet-b612.air-nifty.com/map/2006/05/post_4509.html

風神の門 第壱集

風神の門 第壱集

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2005/10/21
  • メディア: DVD


風神の門 第弐集

風神の門 第弐集

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: DVD


風神の門 (上)

風神の門 (上)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1987/12
  • メディア: 文庫


風神の門 (下)

風神の門 (下)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1987/12
  • メディア: 文庫


フォーティンブラス [シェークスピア]

ハムレット」・・・というか、主にフォーティンブラスについて。

フォーティンブラスを初めて見たのは、かなり昔にテレビで見たハムレットの舞台中継。
ただし、見始めたのが物語も終盤にさしかかった、たしかハムレットとレアティーズの剣の試合のあたりから。
紆余曲折の末に主役たちが亡くなって、その直後に唐突に舞台に現れて、デンマークの王位を宣言したのがフォーティンブラス(若き榎木孝明が演じていたような)で、そのあまりにも颯爽とした登場ぶりに呆気にとられてしまったものだった。
もう、と・つ・ぜ・んフォーティンブラスですよ。
ハムレットの苦悩はもとより、クローディアスにしても、先王殺しでは良心の呵責に苦しんだり、国民の人気や王妃の気持ちを考えて表立ってはハムレットに手を下しかねていたりと悩んでいたのに、いきなり現れて王位につくんですよ。
私は、2回の出番のうちの1回目(デンマーク国内通過の許可をもらってくるよう部下に命令する場面)を見ていなかったから、余計に唐突感が強かったというのもあるけれど。
それでも、フォーティンブラスは何はなくともとにかく存在感と「華」が必要な役、ということは、この時に理解したんであった。出番は少ないけど、主役と張り合えるくらいの華と存在感が必要な役である、と。
内輪の話題ですが、芝居好きの友人との間では、二枚目で華のある役者を「フォーティンブラス役者」と呼んだり、華だけで他に取り柄のない役者の場合は「フォーティンブラスを演じるために生まれてきた役者」と言ったりすることもあったりする。
で、役者は存在感だけではだめだけど、存在感がなくては主役をはれなかったりもするわけで、フォーティンブラスは登竜門的な位置づけの役だと思うのだけど、この蜷川・市村版の成宮君はなかなか良かったですね。
立ち姿の美しさはハナマル、威圧感(これは重要)は◎。
だからこそ現在があるんだろうけども。

「ハムレット」本編については、「デンマークの若き王子」のわりにハムレットを30歳前の俳優が演じるのは稀だよなーといつも思うのだけど、市村正親はもしかしたら見た中では最年長かも。
ざっと見た印象としては、オフィーリアとフォーティンブラスは映画のケネス・ブラナー版のイメージに近いかなと思った。
篠原涼子のオフィーリアは、儚さよりは狂気の表現に重点を置いたところがケイト・ウィスントレットが演じたオフィーリア(拘禁服を着せられて性的な動作をする演技は壮絶だった)に通じるものを感じた。惜しむらくは、叫ぶ場面での台詞が聞き取れなかったこと。
そして、ノルウェー軍の兵士たちが宮殿の窓を破って次々と進入する映画のラストと、成宮君が演じた野心的なフォーティンブラスのイメージが重なって見えた。
それから、真紅のドレスを着た夏木マリのガートルードはゼッフィレリ版のグレン・クローズを思い出した。ゼッフィレリ版では「きれいなお母さん」というよりは「女!!」という感じだったのだけど、夏木マリも母というよりは女の部分を強く感じるガートルードだったので。
ちなみに、私は造形的に美人ではない人が美女の役をするのを見るのが好きではないのだけと、ロミー・シュナイダーとグレン・クローズは例外だったりする。

「ハムレット」はゼッフィレリ版、ブラナー版ともにDVDが出ていないのだけど、ぜひ出して欲しいと思っている。

ところで、成宮寛貴が旅芝居の一座にも出ているという情報をネットで見たので注意して見てみたら、いましたね、女の子の姿でニコニコ笑っていた。可愛い、でも肩幅が広い(笑)。
フォーティンブラスとはメイクが違うと思うのだけど、落としてから塗りなおしたのか、結婚式の披露宴のようなメイク・オン・メイクだったのかどっちだろう、なんてどうでもいいことを考えてしまった。

NINAGAWA×SHAKESPEARE DVD-BOX 2

NINAGAWA×SHAKESPEARE DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/12/07
  • メディア: DVD


探偵事務所5 [映画]

探偵事務所5」のDVD-BOXを買いました。
一旦はネットで予約したのだけれど、帰宅が遅れると受け取れないのでキャンセルし、大手のCD店にて一日早く入荷しているのを入手しました。
こういうことに関してはどうもイレコミがきついというか、短気な性分です。

本編のほうは劇場で数回観ているので、特典ディスクの撮影日誌のことを。
(本編の感想はこちら)
この撮影日誌、監督が動き回ったり指示を出す様子をみるだけでもけっこう楽しめた。
衣装のリボンが曲がっているのを監督自ら直したりと、「ああ、頭の中のイメージに合せようとしているんだ」と思って。
林海象監督って、わりとコミュニケーションをマメに図ろうとする人のようで、かなり好感度がアップしました。
やっぱりね、映画って作りたい絵は監督の頭の中にあるわけだけど、それをビジュアル化するにはスタッフと役者にイメージを伝えなくてはいけないから、コミュニケーション能力も大事だよね、なんて思ったりした。
もちろん、そこには作りたいものへのこだわりがあることが前提だけど。
メイキングなので、当然セットの裏側も見えるのだけど、あれだけのセットを組むのはやはり映画ならではだと思った。ドラマではあそこまで凝れないでしょう。

で、お目当ての成宮寛貴。
撮影初日の挨拶では、いつになく緊張しているように見えました。
出演作のメイキングはいくつか見ているけど、挨拶の時って和やかな表情しか見たことがなかったので、神経質そうな顔をしているところを初めてみた。
撮影時はとんでもなく忙しい時期だったということで、目が大きく見えるくらいに痩せていた。
撮影が進むにつれてリラックスした表情が見られるようになったし、映画の中ではピリピリしたところを一切見せていなかったのはさすがプロです。
それから、屋台の場面のリハーサルで「『はっきりと悪いことをするなんて』って普通は言わないから『堂々と悪いこと』にしますね」と台本を見ながら確認をとっていたのも好感が持てた一面。言葉の意味や語感を大切にする人なんだな、と思って。
成宮君もそうだけど、瞳役の貫地谷しほりも周囲の年上のスタッフへの言葉遣いとか距離感のとり方がしっかりしているところが随所に見受けられて、感じが良かったです。

成宮君が、休憩に入る時に、足で椅子を引き寄せようとして失敗してよろけてしまい、池内博之に「大丈夫ですか、見ていましたよ」といわれたところは笑ってしまった。

探偵事務所5”~5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語~スペシャルBOX

探偵事務所5”~5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語~スペシャルBOX

  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2006/03/01
  • メディア: DVD


ラヴァーズ・キス [映画]


スカパーで見て、ツボにはまったというか、「心の琴線をかき鳴らされて」しまった。それも相当激しく。
物語はオムニバス形式で、高校三年生の里伽子(平山綾)と朋章(成宮寛貴)の恋、朋章の後輩・高尾、里伽子の妹・依里子(宮崎あおい)へと視点を変え、そこに里伽子の親友美樹(市川実日子)、高尾の同級生で依里子の仲間でもある篤志(阿部進之介)を絡めて進んでいく。
美樹は里伽子を好きで、依里子は美樹を好き、高尾は朋章が好きで、篤志は高尾が好き、と、相思相愛の里伽子と朋章を核にして、一方通行の片想い(しかも好きな相手は同性)をしている4人がそれぞれの思いを抱えながら取り囲んでいるような図式。

片想い組はみんな真剣なのに、どこかコミカルで、特に高尾と篤志のやりとりには笑ってしまう。
そんな4人の気持ちをよそに、里伽子と朋章は傍目には人もうらやむ恋人同士なんだけれど、朋章は母親の過剰な愛情と束縛から逃れるために街を出ることにしていて、2人は離れ離れにならなくてはならない。
朋章は、里伽子が抱える心に傷に気づいて癒すことは出来ても、自分自身が抱える問題には、まだ逃げることでしか対処できず、彼女のためであっても町に残ることはできない。
どうしても小笠原に行かなくてはいけないのかという里伽子の問いに、「いられないから、鎌倉にはいられないから」と答える朋章の表情が切ないです。
舞台となる鎌倉周辺、夜の海の映像がとても美しいし、サティやドビュッシー、ベートーベンなどの音楽も効果的。同じ場面が視点を変えて何度も出てくる構成も新鮮だった。

見ているうちに、「朋章が小笠原に行くのをやめて、里伽子のもとに残れるといいのに」と思っている自分に気づいて、コメディはともかくとして、(コミカルな部分はあるものの)高校生が主人公の恋愛ドラマにどうしてこんなに感情移入するんだろう?と我ながら不思議だったのだけれど、一つには、この物語の背景の設定にあるかもしれない。
映画の中では、特に何時ごろの話かということは説明はなく、時代を特定する風俗みたいなものは明確には描かれていないけど、携帯電話が一切出てこないことや、服装(特に学生服のズボンの幅とか女子の制服のスカート丈)や髪型、BGMから受けるイメージは、90年代半ば、または前半くらい。
レトロっていうほどでもないけど、「今」でもないという感じ。
そこらへんが入り込みやすかったのかなと思ったりする。

原作に深みがないと、映画化した作品も平面的というか薄っぺらになってしまうことがママあるので、あくまでも原作の良さがあってこそだとは思うのだけど、どちらがより好きかというと映画のほうが好きかな。「ラヴァーズキス」は。
原作を先に読んでいたら、また違った感想になったのかもしれないけど。
映画用の設定の変更(高尾がお寺の息子、里伽子・依里子の家が料亭etc.)も効いていたし、原作にはなかった病室のシーンも良かった。病室のベッドを上下させて遊ぶところが微笑ましい。
月とか夜の海とか波の音などは映像ならでは。
あと、やけに詳細な曽根崎心中の授業とか。
キャストは、依里子と篤志は原作のイメージにかなり近く、美樹と高尾は原作とは違うけど、それぞれの個性が生かされていたと思う。
成宮君が役によって別人に見えるのはもう慣れたけど、高尾役の石垣佑磨くんも「あずみ」とも「ごくせん」とも全然違っていて、いろんな面を出せるんだなと思った。
数々のキスシーン、特に里伽子と朋章のキスシーンの美しさは生身の俳優が演じる強み。
キスシーンの成宮君のあごのラインの美しさには惚れ惚れしました。

成宮寛貴が演じた藤井朋章は、原作の絵よりもかなり線が細く甘いのだけど、学生服の着こなし、髪型、歩き方、ちょっとした立ち止まり方までが80~90年代の漫画から抜け出たみたいだった。
「女の子に人気があって、ニヒルで悪い噂だらけ、でも実は思いやりのあるいい奴」という、80~90年代の少女マンガの王道というか理想的なヒーロー像そのまま。
映画は、原作の漫画というよりも、吉田秋生が過去に描いた「影がある高校生像」を集約して投影したのかなーなんて思ったりした。
ただし、映画の朋章の外見は、吉田秋生というよりも、くらもちふさこの絵のほうが近い感じがするけれど。
ホテルのシーンや、酔いつぶれた里伽子を介抱するシーンは、女の子を扱い慣れている雰囲気を上手く出していたと思う。
「なぁ・・・」という里伽子への呼びかけには、なぜだかドキドキした。
里伽子役の平山あやも原作のイメージとは違うけど、お人形みたいで可愛いくてよかった。
里伽子と朋章の2人が(実際は内面には悩みを抱えていつつも)美しく可愛く幸せそうな恋人同士に見えなくては、他の4人のあれやこれやが生きてこないから。

成宮君は変幻自在でありながら個性も強い俳優だけど、この藤井朋章だけは、なぜだか成宮君が演じていることを忘れて見てしまいます。

個人的には、里伽子と朋章の2人の場面への思い入れが深いけど、それ以外では、朋章、高尾、篤志の3人が絡む音楽室のシーンが3人の微妙な関係と空気がびしびし伝わってきて、面白うてやがて哀しき、という感じで良かった。
まあ、欠点もあるけれど、総じてキライなシーンというのが無い映画です。
(さらなる感想はこちら)

ラヴァーズ・キス

ラヴァーズ・キス

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1999/08
  • メディア: 文庫


映画「ラヴァーズ・キス」オフィシャル・ガイドブック

映画「ラヴァーズ・キス」オフィシャル・ガイドブック

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本


深呼吸の必要 [映画]


見始めるとなんとなく引き込まれてしまう映画です。
かいつまむと、沖縄の離島の「キビ刈り隊」募集に応募した5人+2人の男女の35日間の物語。
(おそらくは)日常の生活を離れて、南の島で生活できて、食事と宿舎付きでバイト料が入るなんてオイシイ、くらいの軽い気持ちだったのが、蓋を開けてみれば、当初の契約よりも労働時間は長く休みは少なく、泊まる場所は雑魚寝だしと、不満たらたらで共同生活をスタートさせる。

この物語の鍵だと思うのは、キビ刈り隊がボランティアではなく給料の出る"仕事"であること。
それが責任感とかお金の価値などを考えるきっかけになっていると思う。
途中、現代っ子の川野悦子と大学生の西村大輔が逃げ出すのだけど、悦子はその日までの給料を渡されたことで、思い直してきび刈り隊に復帰。
一方、大輔は500円の差額につられて他の家に移ろうとしたものの「こっちのほうがいいから」と平良家に戻ってくる。
移ろうとした先のどこが不満で、平良家のどこが良くて戻ってきたのかは、具体的には語られないのだけれど、「早くご飯を食べなさい」と"おばあ"に促されて食卓につき、覆いがかかっていた自分の分の食事を見て、大輔はニコッとうれしそうな顔になる(この場面が一番好き)。
その前も、ご飯をおいしそうに食べていたし、500円の差額よりも「おいしい食事」の魅力に負けたのかもしれない。"おじい"と"おばあ"の人柄はもちろんのこと。

それから、キビ刈り隊のリーダー格である田所と5人の関係も物語の核の一つ。
田所は収穫に関してはベテランで、悪気はないけど著しくデリカシーに欠ける青年。新参の5人に対してやたらと先輩風を吹かす。
若い大輔と思ったままを口にする性格の悦子は無神経な発言に敏感に反応し、ひなみ、池永、加奈子の3人も、悦子と大輔のように露骨に表に出したりはしないものの、当惑はしている。
ある晩の夕食後の雑談で、田所は全国の農家を渡り歩き、行く先々で頼りにされていることを語り、それがきっかけでもともと先輩風を吹かすことに強い不快感を抱いていた大輔に噛み付かれてしまう。
「住民税とかどう払っているんですか?」「逃げているのはあんたのほうじゃないですか」と。
一気に場が気まずくなって、年長の池永が機転を利かせて持ってきた花火によって救われるのだけど、ここで、5人と田所に対する見方がそれまでと少し変わってくる。
この「住民税」という現実的な台詞に意表をつかれました。
この場では、田所を追い詰めた後、大輔自身の挫折も明るみに出されてしまうのだけど、集まってきた5人が離島のキビ刈り隊に応募した動機が日常生活からの逃避といえばそのとおり。
でも、5人は基本的には地に足がついている人たちなんですね。住民税のことを気にするくらいに。
だからこそ悩むというのか。
一方、田所は毎年、島にキビ刈りの手伝いに来る常連で顔もきくけれど、島の住民ではない。
キビ刈りの季節以外は仕事もないだろうし、キビ刈りの給料で残りの一年を暮らすことは不可能で、一年のうち35日を留守にできる定職なんてまずあり得ないから、定職についていたらキビ刈り隊への参加はできない。
全国の農繁期を渡り歩いているというのは納得がいくし、島に定期的にキビ刈りに来ることが可能な理由もわかるけれど、そうなると定住場所はないわけで、言うなれば根無し草。
私自身がわりと具体的なことがフッと気になる傾向があることもあって、大輔の「住民税は・・・?」という台詞には、とてもリアリティがある・・・なんてことを考えながら見ていました。
この後、大事件が起こったりするけど、個人的に特に印象に残ったのはここ。

谷原章介、成宮寛貴長澤まさみが出演しているけど、劇場で予告を見た時は、タオルだのキャップだの、長澤まさみにいたってはキャディさん帽子と臙脂のジャージ姿で、「ムダに美男美女が出ている」と思ったものでした(笑)。
でも、こういう静かな映画を出演作に選ぶあたりに役者の良心みたいなものを感じる。
見始めた動機は正直、俳優目当てだったけど、見終わった感想としては、全体的に「志の高さ」を感じる気持ちの良い映画だと思う。
宮古島に行ってキビ刈りするのも悪くないかもねと(ちょっとだけ)思わされた。

深呼吸の必要

深呼吸の必要

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2005/01/28
  • メディア: DVD


- | 次の10件

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。