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フォーティンブラス [シェークスピア]

「ハムレット」・・・というか、主にフォーティンブラスについて。

フォーティンブラスを初めて見たのは、かなり昔にテレビで見たハムレットの舞台中継。
ただし、見始めたのが物語も終盤にさしかかった、たしかハムレットとレアティーズの剣の試合のあたりから。
紆余曲折の末に主役たちが亡くなって、その直後に唐突に舞台に現れて、デンマークの王位を宣言したのがフォーティンブラス(若き榎木孝明が演じていたような)で、そのあまりにも颯爽とした登場ぶりに呆気にとられてしまったものだった。
もう、と・つ・ぜ・んフォーティンブラスですよ。
ハムレットの苦悩はもとより、クローディアスにしても、先王殺しでは良心の呵責に苦しんだり、国民の人気や王妃の気持ちを考えて表立ってはハムレットに手を下しかねていたりと悩んでいたのに、いきなり現れて王位につくんですよ。
私は、2回の出番のうちの1回目(デンマーク国内通過の許可をもらってくるよう部下に命令する場面)を見ていなかったから、余計に唐突感が強かったというのもあるけれど。
それでも、フォーティンブラスは何はなくともとにかく存在感と「華」が必要な役、ということは、この時に理解したんであった。出番は少ないけど、主役と張り合えるくらいの華と存在感が必要な役である、と。
内輪の話題ですが、芝居好きの友人との間では、二枚目で華のある役者を「フォーティンブラス役者」と呼んだり、華だけで他に取り柄のない役者の場合は「フォーティンブラスを演じるために生まれてきた役者」と言ったりすることもあったりする。
で、役者は存在感だけではだめだけど、存在感がなくては主役をはれなかったりもするわけで、フォーティンブラスは登竜門的な位置づけの役だと思うのだけど、この蜷川・市村版の成宮君はなかなか良かったですね。
立ち姿の美しさはハナマル、威圧感(これは重要)は◎。
だからこそ現在があるんだろうけども。

「ハムレット」本編については、「デンマークの若き王子」のわりにハムレットを30歳前の俳優が演じるのは稀だよなーといつも思うのだけど、市村正親はもしかしたら見た中では最年長かも。
ざっと見た印象としては、オフィーリアとフォーティンブラスは映画のケネス・ブラナー版のイメージに近いかなと思った。
篠原涼子のオフィーリアは、儚さよりは狂気の表現に重点を置いたところがケイト・ウィスントレットが演じたオフィーリア(拘禁服を着せられて性的な動作をする演技は壮絶だった)に通じるものを感じた。惜しむらくは、叫ぶ場面での台詞が聞き取れなかったこと。
そして、ノルウェー軍の兵士たちが宮殿の窓を破って次々と進入する映画のラストと、成宮君が演じた野心的なフォーティンブラスのイメージが重なって見えた。
それから、真紅のドレスを着た夏木マリのガートルードはゼッフィレリ版のグレン・クローズを思い出した。ゼッフィレリ版では「きれいなお母さん」というよりは「女!!」という感じだったのだけど、夏木マリも母というよりは女の部分を強く感じるガートルードだったので。
ちなみに、私は造形的に美人ではない人が美女の役をするのを見るのが好きではないのだけと、ロミー・シュナイダーとグレン・クローズは例外だったりする。

「ハムレット」はゼッフィレリ版、ブラナー版ともにDVDが出ていないのだけど、ぜひ出して欲しいと思っている。

ところで、成宮寛貴が旅芝居の一座にも出ているという情報をネットで見たので注意して見てみたら、いましたね、女の子の姿でニコニコ笑っていた。可愛い、でも肩幅が広い(笑)。
フォーティンブラスとはメイクが違うと思うのだけど、落としてから塗りなおしたのか、結婚式の披露宴のようなメイク・オン・メイクだったのかどっちだろう、なんてどうでもいいことを考えてしまった。

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