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あらしのよるに [映画]

(劇場公開時の感想はこちら)

待望のDVDが発売されました。
これまで、劇場で観るアニメというとジブリオンリーだったけれど、自分でも意外なくらい「あらしのよるに」を引きずっています。公式ガイドブックを買ったり(笑)。
それには、やはり、絵の美しさ、キャラクターの可愛らしさによるところが大きかった。
もともとは動物を擬人化したキャラクターって、そんなに可愛いと感じないほうなのだけど、ガブとメイは可愛いくて、日本のアニメーションのレベルの高さを再認識したし。
技術的なレベルもさることながら、色彩の繊細さに見られる美意識の高さには「日本も捨てたもんじゃない」と思った、心から。ほんと、ジブリだけじゃないんだ、と。
で、今回は、珍しく物語にも思い入れてしまっています。

映画は、物語よりも、まず映像と音ありきで観ることが多くて--といっても、物語がどうでも良いわけではなくて、「好きなパターンの話」というのが自分の中で出来てしまっているので、基本的に自分の趣味に沿ったストーリーかどうかを(ある程度)事前にチェックしたうえで観にいきます。
それでも、あまりに展開に無理がある場合は「そりゃないよ」と思うけど、大体は「うん、そういうこともあるかもしらんね」が映画を見るに臨んでの基本姿勢。
で、そうすると、映像や音楽に重点を置いて見ることが多くなるのだけれど、この映画に関しては、久しぶりに、物語についても見た後でいろいろ思うところがありました。

主人公の二匹のうち、メイには、おばあちゃんもいるし、心配してくれる仲間もいるから、決して孤独ではなく、一方のガブは肉親を失っていて、ボスのギロは親友の息子を気にかけてはいるようだけど、それほど親身には見えないし、他のオオカミたちからもあんまり大事にされていない。
出会いの場面、再会してからと、メイのほうがガブと友だちになることに対して積極的にみえるし、ガブのほうがやや受身な印象。
特に孤独な環境にいたわけではないメイが、同じ種族の友だちもいるのに、敢えてオオカミのガブとの友情を選んで、貫こうとするわけだけれど、愛情にも友情にも飢えていない、むしろ恵まれているメイだからこそ、他人(?)の真摯さに対しての判断基準に確固たるものを持っていて、妥協しなかったのかな、と思ったりした。
ガブのほうには「食う側」の葛藤があったけれど、メイに無邪気な信頼を寄せられるうちに、自分の好きな満月を見せたいと思うまでになり、離れがたくなった、と。

メイの性別が曖昧になっていたりと恋愛を思わせる部分もあるけれど、ここは素直に「友情の物語」と解釈したい。
二匹がお互いに「似ている」と感じ、同じ感動を共有したい、裏切りたくない、一緒にいたいと感じた気持ちは友情にも恋愛にも共通する感情だと思うけれど、ガブとメイの関係を「恋愛」と定義してしまうと、ありきたりな話になってしまいかねないとも思うのですよね。恋愛衝動にかられて家族や仲間を捨てるって、ザラとまでは言わないけれど、そんなに珍しいことではないし。
まあ、別に恋愛でもいいし、大きな意味においては愛といえるのだけど、ここまでしてしまう友情があってもいいんじゃないかなと思う。

「なんか、私たちって、ほんとによく似ていると思いません?」というメイの言葉、これがけっこう重い。
大人になると(さらにいうと年を経ると)、似たもの同士とか気が合う仲間を見つけることが難しいということがわかってくるから、暗闇の中で、声だけを頼りに共通点を見い出した二匹が、種族よりも友情を選んだ気持ちには説得力があると思うし、さらに相手の誠実さを知れば、命を懸ける動機になり得る、と思うのです。
「明日に向かって撃て」を見たことのある人なら同性の友情を、よりすんなり受け入れられるかもしれない。

あらしのよるに スペシャル・エディション

あらしのよるに スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/06/23
  • メディア: DVD


明日に向かって撃て!〈特別編〉

明日に向かって撃て!〈特別編〉

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/12/09
  • メディア: DVD


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